揺れる想いは万華鏡

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落ちこぼれ数学科学生に贈る院試対策

おじゃす、smjです。1年前くらいに院試勉強を本格的に始めようと思ったときに参考にできる記事などが少なかった記憶があるので今ここに記そうかなと思った次第です。

まず、勉強を始めたのが今年の2月・3月辺りなのですが、どう考えても始めるのが遅いです。院試勉強に関する大体の記事は3回生中盤から始めてたりしたのでクッソ焦りました。その上、今までに受けた大学の講義の内容は全然覚えてないしどうしようもない感じでした。もうオワオワリな状況だったのです。ただ、幼稚園から大学までずっと私立だったのでせめて大学院くらいは国公立に行こうというケツイがあったので多少は頑張れました。そこで何から始めていいか分からない後輩のために案の1つとしてまとめておきたいと思います。

・まず自分の立ち位置を知る

例えば行きたい大学院の過去問を調べて見てみましょう。(ただし、ネットには公開されておらずその大学の図書館などでないと閲覧できないところも多くあるので行きたいところの説明会などに行くついでに入手しましょう。あとは担当の教授が多少の知識を持ってたりすることもあるので聞いてみるのもいいと思います。)

今まで単位を取るために勉強してきたのならば、分からないことが多くあると思います。ぼくも然りで第一志望だった都内の国公立大学の過去問を見たときは「見たことはあるんだけど解き方全くわからなねぇ・・・」って状況でした。このブログは主にそういう位置からの勉強について記していきます。

・過去問などから傾向を見つける

これに関しては普通の大学入試と同じですが、大勢が受ける大学入試と違ってどこかのだれかが代わりに分析してくれるわけではないので自分の力でするしかありません。具体例を挙げると、集合や位相の問題が絶対最初に出る、ε-N論法の話に絡めてくることが多い、x=cosθ,y=sinθと置き換える系統の重積分の問題がよく出る、Lebesgue測度の話が問われる・・・など特に他大学を受験しようと考えている場合は稀に自分の大学で学んでいないところが出題されている場合があるので受験する大学のシラバス等もきちんと確認しておきましょう。僕の場合は学部でLebesgue測度を扱っておらず、ある程度自主的に学んではいたけれどもその知識では太刀打ち出来そうになかったのでLebesgueを出題してくる大学院は候補から除外してました。

・いざ復習開始

じゃあさっそく受験勉強始めよう、となっても「ちょっと待って!何を使えばええんや?」となるはずなのでここでぼくが使ってた問題集・参考書を紹介しておきたいと思います。

詳解 大学院への数学 線形代数編

詳解 大学院への数学 線形代数編

 
詳解 大学院への数学 微分積分編

詳解 大学院への数学 微分積分編

 

これは昔、ぼくが調べて名大の院に見事合格されていた方が使っていたので購入した2冊です。基本から応用まで幅広く乗っているのでエレメンタリーな知識をつけるにはもってこいだと思いました。ただ、やはり問題量が多くはないのですべてをカバーできる訳ではないので他にも紹介します。

解析学の基礎―高校の数学から大学の数学へ

解析学の基礎―高校の数学から大学の数学へ

 

 これは学部2回生のときに講義で買わされたので持っていましたが、基本的な広義積分・一様収束・ε-N論法・ε-Δ論法を身に着けるにはもってこいでした。解析系に進みたかったのでそちらの知識を曖昧にしておくわけにはいかないと思い重宝しました。

詳解と演習大学院入試問題〈数学〉―大学数学の理解を深めよう

詳解と演習大学院入試問題〈数学〉―大学数学の理解を深めよう

 

 あとはこれですかね。正直無くても上2冊でどうにかなったと思いますが、読み物としてはすごく便利でした、問題より解説多めなので。

主に用いたのが上の4冊であと集合と位相やベクトル解析など詳しく触れなかった分野については適宜、講義で用いた参考書を使って穴埋めしました。

自分は買っていませんが研究室においてあった笠原皓司さんの

線形代数学 (サイエンスライブラリ―数学)

線形代数学 (サイエンスライブラリ―数学)

 
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微分積分学 *3

 

 この2冊は細かく書かれていて詰まった時に参考になる本でした。

確率論 講座数学の考え方 (20)

確率論 講座数学の考え方 (20)

 

 マルチンゲール性などを復習したいならばおススメの舟木さんの確率論の本です。院試にはあまり関係のないところかもしれませんがかなり分かりやすいので推しの1冊になりました。

 

一度学習していることが大半だと思うので自分が思っているよりスムーズに学習が進むかもしれませんが、必ず詰まることが出てくると思います。担当の教授や同じ志を持つ仲間に相談してみることも1つの善手だと身にしみて感じました。

 

・研究室訪問について

これに関してはいろんな意見があると思いますが、僕は外部から受験するならば絶対に行ったほうがいいと思います。理由はいくつかあってそのなかで一番大きいのは担当教授と直接話せることだと思います。紙媒体やネット上の情報だけでは人間性を見抜くことはとても難しいと思います。実際にぼくも訪問してみて印象が180度変わったこともあります。人伝えではとても温厚で優しい方と聞いていたのに、実際会ってみると小馬鹿にした喋り方をされてこの人とは合わないと感じました。逆に、わざわざ時間をとってまで話す時間を作って下さり、別れ際には初対面にも関わらず「受かるといいね。」みたいな言葉をかけてくださる教授さんにも出会えました。残念ながらそこの大学院に進学することはできなかったのですが、その方のおかげで心の底からこの大学院に行ってこの教授の下で研究したい!と思えました。

修士で研究するにあたって担当教授と合う合わないはとても大事な要素だと思います。そういうことも含めて研究室訪問は遠方の場合は面倒かもしれませんが必ずやっておく事を勧めます。

 

長々と書いてきましたがやはり試験は点を取らないと合格できません。教授さんと話をした際に、ウチは馬鹿な内部生と賢い外部生なら外部を取るが同じくらいなら内部を取るよと言われたこともあります。いくら研究室を訪問して胡麻をすったところで研究科側からすれば迷惑な学生はバッサリと切り捨てられてしまうでしょう。なのでまずはタイムリミットを考えて勉強を始めましょう。

 

余談になりますが、ぼくは第一志望の院には合格することはできませんでした。けれども、試験が終わった後に自分の筆記の出来を顧みて半年後にここまでできるようになるとは半年前は思っていなかったなぁとしみじみ感じました。もちろん結果が一番大事なのですが、そこに向けての過程を積み重ねてきたことに対する一種の感動みたいなものを得ることが出来、とても貴重な経験をすることが出来たのでホントに院試を受けてよかったなぁと思いました。欲を言えばそこに合格することが出来ればよかったのですが、それはぼくの実力不足で叶いませんでした。小中高と全く勉強をしてこず受験にも失敗し続けてきたので初めて努力することが出来たのかもしれません。なかなか頑張ることもいいもんです。院試をするとなると周りの人間が就職を決めたりすることで心の中に焦りが出てくると思いますが、そこは自分と他人の区別をつけて気にせず取り組みましょう。頑張ってください。

*1:サイエンスライブラリ―数学

*2:サイエンスライブラリ―数学

*3:サイエンスライブラリ―数学